世界の中心でマイを叫んだけども

06,02,12公開ー
日記とか、感想とか、考察とか。
ぼそぼそとつぶやくようにもなりました。http://twitter.com/Kuro_ino
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管理人が体験した東日本大震災 2011.3.11 14:55〜
※このシリーズは、当ブログの管理人が東日本大震災に遭遇した際の行動と、
 そのときに考えていたことを出来るだけ詳細に、なおかつ率直に書き綴っていくものです。

 当時の震災をミクロな観点で、ありのままに書き綴っていくため、
 意味が分かりづらかったり、嫌悪したくなるような描写もたびたび登場するかと思います。
 
 物語のようにテーマ性があるワケでも整合性があるワケでも勧善懲悪というワケでもないので、
 その点だけはご了承いただければと思います。


メールは結局、5名に送信した。
地元に在住している事実を私が把握していて、なおかつ気がかりな人は、5人だけだった。
送信完了の画面を確認した私は、ケータイのワンセグを起動した。
チェックしておきたかったのは、ニュース番組。
NHKだと報道に切り替わるまでタイムラグがあると判断し、地元の放送局にチャンネルを合わせた。
映し出された画面には、緊迫した表情のアナウンサーの姿。

『ただいま非常に大きな地震が発生しました。
 海岸沿いの方は津波にご注意ください。
 各地の震度は・・・』

震度6強という情報が記憶に残ったものの、地震発生から時間が経っていないせいか、
有益な情報は得られそうにないと判断した。
都合の悪いことに、バッテリーの残量もかなり少ない。
1〜2分ほど視聴した後、私は一度ワンセグを終了した。
バッグからUSB充電ケーブルを取り出し、モバイルパソコンとケータイを繋いで充電を開始する。
その作業を終えてから、私は今後の動きを考えることにした。

(震度6強、津波くるか? どうする? 今すぐ地元に帰ったとしても、
 津波の到達時刻には間に合わないだろうな。
 津波というものをこの目で見ておきたかった気持ちはあるけど。
 今すぐ海岸方面に向かえば観測は可能かな?
 いやでも、来るかどうか分からないものを見に行くのも、時間を無駄にするだけの可能性があるか。
 そもそも、この地震に加えて停電という状況で交通がマトモに機能してるとも思えないし)

と、その辺りでケータイが鳴る。
メールだった。
反射的に開いてみると、差出人は母親。

『大丈夫?』

という言葉だけが記されていた。
軽い苛立ちと失望を感じながら、

『こっちは大丈夫』

とだけ返信した。

(母親は無事か。くそ、どうせなら死んでくれれば良かったのに。
 まぁ職場ならその可能性は低かっただろうし、母親だけ死んで父親だけ生き残るなんて
 両方とも生きてるより勘弁してほしい状況だからまだいいけどさ。
 両方とも死んでくれるのが最高だけれど・・・会社も役場も地理的に危険は無いんだろうな。
 母親のほうは自宅に向かって津波に巻き込まれる可能性はまだ期待できるけれど、
 父親のほうはそれも難しいか。おそらくは役場でこの事態の収拾にてんやわんやだろうし。
 まぁ諦めるか)

思考が地元の人、幼なじみの動向にシフトしていく。

(そういえば幼なじみは今どうしてるんだ? 明後日が結婚式だけど、
 今日も普通に仕事してるのかな?
 それとも自宅かひーくん家で準備とかしてるのか?
 幼稚園にいるなら安全だろうけど、自宅ならひょっとして津波も届くかもしれないな。
 メールだけじゃ心配だから電話してみるか・・・いや、うーん)

メール送信のときと似たような理由で、再び逡巡する。

(・・・まぁ、やめとこうか)

今度は取りやめた。
総合的に判断して、これ以上なにかしらの連絡を取ろうとすることは、
むしろ相手に危険を与える可能性のほうが高くなると判断してのことだった。

結果的な話をすると、私はこのときの判断を、数か月に渡って悔いることになる。
当時はそもそも通信障害によって電話が繋がらなかったという話を聞いたりもしたが、
それでも、電話をかけておけば何かが変わっていたんじゃないだろうかと悔やみ続けていた。

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