世界の中心でマイを叫んだけども

06,02,12公開ー
日記とか、感想とか、考察とか。
ぼそぼそとつぶやくようにもなりました。http://twitter.com/Kuro_ino
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管理人が体験した東日本大震災 2011.3.12 0:15〜
※このシリーズは、当ブログの管理人が東日本大震災に遭遇した際の行動と、
 そのときに考えていたことを出来るだけ詳細に、なおかつ率直に書き綴っていくものです。

 当時の震災をミクロな観点で、ありのままに書き綴っていくため、
 意味が分かりづらかったり、嫌悪したくなるような描写もたびたび登場するかと思います。
 
 物語のようにテーマ性があるワケでも一貫性があるワケでも勧善懲悪というワケでもないので、
 その点だけはご了承いただければと思います。

警報音が響いた。

(・・・? こーいう警報を知らせる機器は、停電時でも使用できるものなんだ・・・)

という疑問を抱きながらフルフェイスヘルメットを外し、内容に耳を傾ける。

『現在、津波警報が発令されています。海には決して近づかず、高台に避難してください。
 繰り返します、現在、津波警報が発令されています・・・』

恐怖感が倍増した。
海の方向を見る。特にこれといった変化は感じられない。

(津波警報? また津波? 地震なんてあったのか? まったく気づかなかったぞ?
 瓦礫の上を歩いているとき? 元から不安定だったから気づかなかった?
 津波が来るほどの揺れなら気づくよな? だけど・・・)

思考すればするほどに、自分が死ぬという疑念が強くなっていった。

(やだよ・・・もう帰りたい・・・むりむり・・・)

そう考える一方で、

(自宅の状況を見たい)

という思いと

(生存者がいるなら助けたい)

という思いも、確かにあった。

(・・・えーっと、落ち着こう。津波はまた来るかもしれない。
 けど考えてみれば、また同レベルの津波が来るとも限らないんだ。
 っていうか、地元をこんなにした津波は、さっき仙台駅で体感したレベルの
 地震でも無い限りは来るはずも無いんだ。
 もし多少の津波が来たところで、これだけ海から遠いところなら、
 命を奪われることも無いハズだ。死の危険性のあるほど大きな津波なら、
 轟音なり何なりの予兆を感じられるハズだし。夜とはいえ津波が迫ってきてたら分かるハズだし。
 ・・・分かる、よな? それから逃げても間に合うハズだ。
 それに、津波に飲まれて死ぬっていうのなら、意外と悪くないかもしれない。
 後腐れなく自殺できるっていうのなら、むしろ本望かもしれない。
 自殺したくても出来ない理由が、この場合はほとんどクリアできるし。
 あ、しまった。さっきの警報を聞いた母親がウザイ心配をしてたら面倒だな・・・
 まぁ本当に心配なら電話を掛けて来るだろうけど・・・車に乗ってて聞こえなかったっていうのが最高か。
 最悪なのは電話が通じなくてこっちまで様子を見に来るって感じか。
 ・・・いや、でも、様子を見に来たとしたら、事故に見せかけて殺すのもスムーズに・・・
 って、いやだから、母親だけ殺しても意味が無いんだって何十回・・・。
 まぁいいや。とにかく、津波で死ぬ危険は無い、ハズだ。最悪、津波で死ぬなら別にいい。
 って考えて、いこう)

しばらく足を止めて考え、そしてまた歩き出した。
頭では分かっていても、恐怖感は増大する一方だった。
足下を確認しつつ、頻繁に海の方向を警戒する。
津波で溜まった水が川となって流れる音や、彼方から聞こえる波の音。
不安定な足場の中で、少しでも安定している場所を探しながら歩く。
どうしても足場を確認したいときのみ、ケータイのライトで照らす。

そんな感じで、私は坂を下りきった。
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