世界の中心でマイを叫んだけども

06,02,12公開ー
日記とか、感想とか、考察とか。
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管理人が体験した東日本大震災 2011.3.12 AM2:25前後〜
※このシリーズは、当ブログの管理人が東日本大震災に遭遇した際の行動と、
 そのときに考えていたことを出来るだけ詳細に、なおかつ率直に書き綴っていくものです。

 当時の震災をミクロな観点で、ありのままに書き綴っていくため、
 意味が分かりづらかったり、嫌悪したくなるような描写もたびたび登場するかと思います。
 
 物語のようにテーマ性があるワケでも一貫性があるワケでも勧善懲悪というワケでもないので、
 その点だけはご了承いただければと思います。

男性に肩を貸して歩き出す。
男性の身長は私よりも10僂曚苗磴、少し体勢を低くすることを意識しないとならなかったし、
津波に呑まれたことで衣服がぐっしょりと濡れており、肩を貸すと必然的に私の衣服も汚れることになってしまったのだが、

(うわ、やだなぁ・・・でもまぁしょうがないか・・・一応、体をくっつけておくことで、
 ある程度の保温効果も得られるだろうし、この状態なら凍死とか衰弱死することもないだろうし・・・)

そんなことを思いながら歩を進めた。

「そこ、足場悪いんでこっちに行きましょう・・・そこら辺なんか尖ってるの見えるんで気をつけて・・・そこ、踏んでも大丈夫かどうか、僕が先に確かめますね・・・」

足場は依然として最悪。1人ならまだしも2人で歩くとなると尚更歩きづらい。
当初こそ2人3脚のようにして歩いていたが、気がつけば僕が先導して歩き、
補助しながら男性を導く形になっていた。

その合間合間に、男性が色々なことを尋ねてくる。

「どれくらいの被害が出てるんですか?」
「僕も全容はサッパリ掴めてませんね。仙台空港が津波に呑まれてる映像とかをみたぐらいですから。ただ、ある程度の想像にはなりますが、犠牲者は数百とか数千じゃ済まないでしょうね。1万・・・2万とか行くかもしれません」

とか、

「あなたは地元の人なんですか?」
「そうですよ。少なくとも高校卒業ぐらいまではここら辺に住んでました。
 あなたが動けなくなっていた場所から100メートルぐらいですよ」
「お名前は?」
「○○です。父親の名前が○○××で」
「ああ、××さんのお子さんですかぁ」
「(知ってるのか・・・)」

とかとか。
当初こそ生気が感じられなかったものの、男性は次第にそこそこ元気を取り戻したようで、
だから私としては、

(ひとりで避難所まで行けるんじゃないかな・・・?)

と何度も思ったりした。
思っただけで、もちろん口には出さなかったけれど。
避難所に到着したのは、スタートからおおよそ60〜90分ほど経過してからだったと思う。
正門から中に入ったところで、見覚えのある顔が僕の目に映った。

(あれ・・・確か父親の部下か・・・)

体育館の入り口のところで話をしている顔のひとつは、役場で何度か話をした記憶がある。
その人物がここにいるということは、

(避難所の運営を取り仕切るために配属されたってことかな。それともただ来ただけなのか。
 どっちでもいいか。とりあえずあの人に頼めば断れないだろうし)

「すみません」
「はい、なんですか?」

30代後半といった雰囲気の男性が、こちらを見る。
(いま忙しいんだけど)という感情が、その仕草と声に如実に表れていた。
僕の顔を見ても無反応なのは、会ったことを覚えていないのか、それとも暗がりで判別が出来ていないのか。

「どうも、お久しぶりです、○○さん」
「・・・・? ・・・あ、あー!! くろいのくんか!! 帰ってきてたんだ!」
「はい。それで、ちょっとお願いしたいことがありまして」
「どうしたの?」
「この方、」

連れてきた男性を指し示し、

「津波に呑まれて、今まで動けずにいた方です。右腕が折れているかもしれません。
 たぶん救急は機能していないかパンク状態だと思うので、どなたかの車で病院まで搬送をお願いできないでしょうか」

(命には別状ないみたいだし、無理ならその辺で暖を取らせるだけでも当面は大丈夫でしょうけど)

という考えはもちろん言わない。

「え、あ、そうなのか! 分かった。手配しておくね」
「お願いします。それじゃあ」

正直、これ以上ここにいるのは時間がもったいないという思いがあった。
1人助けられたということは、もっとたくさんの人を助けられる可能性があるということだ。
助けたいという正義感よりも、助けられる命があるのに助けられなかったとしたら、
それは自分が無能であったせいのように思えて、気にくわなかった。
救助した男性からの礼に応えつつ、僕は再び、生存者の捜索に向かった。

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